東洋医学では、身体には気(エネルギー)と血液や体液が循環して身体のバランスが保たれていると考えます。気血の通り道が経絡、その交差点が経穴としてとらえられ、経絡が滞ってしまって病になると考えられています。鍼治療では、その経穴(いわゆる「ツボ」)を鍼で刺激することによって、血行を促したりして、人間の自然治癒力を促進させ、身体の中のバランスを整えます。鍼治療の方法には、現代医学に基づくもの、中医学や古典派など、いろいろな流派があります。鍼という関節炎等の治療に用いられることが多いのですが、ストレスによる疾病等にも効果があるようです。
鍼は太さの直径は0.17mm~0.33mmのかなり細いステンレス製の鍼を用います。刺す方法としては、円形の金属や合成樹脂の筒を使って鍼を刺す管鍼法と、筒を使わずに刺す方法があります。
刺した鍼で経穴を刺激するのですが、鍼を上下したり、旋回や振動させる等の一定の刺激を加え、すぐに抜いたり、場合によっては10~15分ほどそのまま経穴に鍼を刺しておいたりします。現在では、刺入した鍼に微弱な低周波パルスを通電させる方法を用いることもあります。また、子供向けには刺入せずに鍼を皮膚に接触させたり、押圧する方法などもあります。
鍼の素材は、以前はステンレスや金、銀などが用いられていましたが、近年では衛生面からステンレス製の鍼を用いることが多いようです。鍼を何度か用いる場合には、高温高圧式の滅菌装置などで消毒したり、科学的な方法で滅菌します。最近では、注射針などと同じように、一回一回で使い捨てにするディスポーザブルの鍼、いわゆるディスポ鍼が普及していて、使用されることも多くなっています。